俺様王子と秘密の時間


「夏合宿最終日に、続けるかやめるか、聞かせてもらう」


いやいやいやいや。

それはもちろんNOだ。

続ける理由なんてナイ。



「で?どうすんだ?」


どうすんだって言われても……正直もちろんNOなんだけど、あたしは弱みを握られている。

うううう、観念しよう。



「……わかりました」


だってこうする他、自分を守る術が見当たらないんだもん。



「オレ王子様だから、学校のみんなには内緒だからな?」


唇の前に人差し指を立てて意地悪な笑みをこぼした。



「内緒って………」


確かに王子は誰の告白も受け入れないんだ。

だからあたしなんかと付き合ってるのがバレたら……。

考えるのはやめよう。

女の子たちからなんて言われるか、何をされるか想像もつかない。

ブルっと身震いした。

 

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