俺様王子と秘密の時間
「やっぱり……バレたらヤバいんデスカ?」
「王子様だからな?」
恐る恐る聞いてみると、裏王子はまるで営業スマイルのような笑みをして言った。
はあああああ。
学校中の女の子を虜にする王子様と秘密で付き合うって、かなりスリリング。
ため息しか出ない。
「あーそうですか。だったらこんなことしなきゃイイのに」
「ま。契約成立だな?」
契約って。
人の弱みにつけこんどいてそんな爽やかな顔で。
すると裏王子はあたしのブレザーのポケットからスルリとケータイを奪った。
「ちょっと……」
なんて言葉も虚しく、裏王子は自分のケータイを取り出した。
まさか………。
「オレの登録しといたから、明日から呼んだらすぐ来いよ?秘密厳守、だかんな?」