俺様王子と秘密の時間


な……何が起きたの?

今……視界が真っ暗になった。


どちらがどうが動いたのかはわからないけど、芝生の上にあたしは仰向けに寝っころがる体勢になっていたんだ。



そして……唖然とするあたしの上には千秋が居た。

あたしの頭の横に両手をついて千秋は自分の身体を支えている。


きゃああああ……。



「ちょ……」

「しーっ……黙ってろ」


千秋はあたしの言葉を阻止して女の子たちの声に耳をすませる。



黙ってろって言われても……この体勢ヤバいんじゃない……?


女の子たちの話し声がだんだん大きくなってくるにつれて千秋は腕の力を徐々に抜き、あたしに身体を預けるような体勢をとる。


変な心配しちゃうあたしはなんてバカなんだろ。

でも……ドキドキが止まらないんだよぉ。

 

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