中学生、前線模様。
「あたしも超苦手~ッ」

「うちもッ」

「うち嫌いなんだけど!」

「ふぅも苦手かもッ!!」



皆が皆嫌いというのだ。


「あたしもッ苦手!!」

原西さんと仲が良い、神埼さん、まで。



その次の日、原西さんはクラス全員から、冷たく対応されるのである。

ゾクっとした。全員が全員、目を合わせようとしない…-!!



その時あたしは怜奈に媚びることを決めた。



女子の中での暗黙の了解、『怜奈には逆らうな』。



初めて知った、女子の世界だった。

初めて知った、いじめの世界だった…-。



『ぇ?一番仲いいの?…ん~…桜かなッ』


そう言ってくれた時あたしはものすごくものすごく

安心した。


『あたしは嫌われてないんだ!』

って。


いつの間にか…

いつの間にか、みんなと同じように

醜い存在になってた。







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