中学生、前線模様。




やっぱり人間

なんだかんだ言っても

一人にはなりたくないわけで。


絶対嫌われてると

絶対遊ばれてると

分かっていながらも

一人にはなりたくない。


あわよくばまた

グループに戻りたい。




「でもさぁ~告るなら今日でしょッ♪」

「やっぱり花火の時だよねぇッ♪」

クラスの女子の頭の上には

無数のハートマークが飛んでいる。


「怜奈はァ、高橋、でしょ?」

「うんッ」


心臓がどくん、と鳴る。


好きじゃあ、ない。

むしろ憎い。


でもまだ反応してしまうのは

皆の反応に対してのことだ。
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