そら-極道ですが何か!?-


女は正座したまま半歩分下がり頭を下げる。

「私、龍葵組次期当主葵慧斗と申します。この度は急にお伺いし、申し訳ありません」

…すげぇ。この女、敵対している組にも頭下げて挨拶できんのかよ…

「…よく、参られた。
この度はどのようなご用件で?」

ボスが真っ直ぐに見据える。女は見据え返し、口を開いた。

「まず、今回は私の単独での考えで動いていますので、こちらの者を家へ帰してもよろしいでしょうか?」

斜め後ろに正座している、男を目で指す。

「…かまわん」

ボスが頷く。

「ありがとうございます。お言葉に甘え…お前、先に帰りなさい」

「…はい」

女の一言で男は一礼をして部屋をでていった。


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