そら-極道ですが何か!?-


客間で座っていると、

「…粗茶ですが…

もうじき、組長がいらっしゃいますので」

それなりにかっこいいお兄さんがお茶をだしてくれた。
お茶を啜っていると、


「…待たせたね」

後ろから声がした。
振り返ると、紳士って言葉が似合いそうなおじさんがいた。

慌てて立ち上がる。

「…龍葵組、葵慧斗と申します。この度は急にお伺いして申し訳ありません」

…やばっ。噛みそうだった…

「構わないよ。理由もあったんだろう?龍葵組が理由もなしに変な事をする訳がない」

…嫌味か!?

「本当に申し訳ありません」
頭を下げていると、また若い兄ちゃんがやってきた。そいつは、組長の隣に座る。…例の息子っぽい。


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