そら-極道ですが何か!?-
「それは、慧斗が出さくちゃいけない問題だからなんとも言えないけど…
でも、そばにいるからその人を想ってるわけじゃないだろ?
離れちゃったらその想っている気持ちもなくなるのか?
それに、一生の別れじゃない…」
「…………うん。頭じゃ理解しても心がついてこない……」
「そうか…。だが、お前は龍葵組の長であることを忘れるな」
慧斗の頭をくしゃりと撫で下に降りる。
下では、いまだに春眞と芙月の騒動は静まっていなかった。
「……芙月さん……」
奏真が呼ぶと、芙月は奏真に目を向けた。
「どした?春眞終わり。片づけしといて」
ふいっと春眞がら離れ奏真の前にたつ。
「…ちょっと、でかける」
「わかった」
春都が返事をする。
家をでてどことなく並んで歩く。
「で?どした?」
芙月が奏真の顔を覗き込む。
「……いやー。俺は何がしたいのかわかんなくて…。いや…そうじゃなくて…。
悩んでる慧斗に何て言ってやればいいのかわかんなくて…」
「バカだねぇ…。そんなもん、私が解るわけないだろう?
……まぁ強いて言うならただあの子のだす答えをじっと待ってあげればいい…。信じ続けてやればいい。人は誰かが待っていてくれる人がいるだけで強くなれる時もある」
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