そら-極道ですが何か!?-


ご飯がおわり、洗いものをしていると、

「慧斗って彼氏いないの?」
「いないよ〜。夕兎は?」

「俺も〜。いっつも長く続かないんだよね」

「一緒じゃん」

「楽しそうじゃん。俺も混ぜてよ」

「おかえりなさい。奏真、ご飯は?」

「食べてきた」

「そっかぁ。…てか、喧嘩してきたの?」

口の端が切れていた。

「やられたからちょっとやり返した」

「そ。大丈夫?」

「うん」

「若、またボスに怒られますよ」

夕兎が苦笑する。

「だな」

苦虫を噛んだ顔をする。


「そうだ。これ終ったら、皆でお昼寝しよ」

急に提案する慧斗。

「たまにはいいかもなぁ。夕兎もだぞ」

「…はい」


三人は縁側に移動する。真ん中に慧斗、右に夕兎、左に奏真。
横になると、青い昊が広がっていた。

「綺麗。あの雲ハートに見える」

「じゃあ、そのとなりはダイヤだな」

「反対側はスペードですね」
「あっ、昼寝するんだった。競争ね、誰が一番最初に寝付くか。よ〜いドン!!」


三人は目を閉じる。
三分とたたないうちに慧斗が寝息をたてはじめた。

「はやっ!!」

奏真が呟く。

「たしかに…」

「負けないぜ?」

「私だって」

二人もいつの間にか眠ってしまった。



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