そら-極道ですが何か!?-


夕方、攸真が帰ってくると、舎弟頭の和(かず)が相談をしていた。

「ボス!!お帰りなさいやし。…あの…若と夕兎と慧斗様が縁側で昼寝をしているのですが起こしていいものでしょうか…?」

「…夕兎が…?」

「はい。慧斗様が夕兎をお兄ちゃんみたいと、大層気に入ったみたいで…」

「…そうか…

あとで俺が起こすよ」

「えっ、ありがとうございます」

和が頭をさげる。攸真は自室へと向かい、着替えると、縁側にむかった。

…片手にはカメラをもって…。

「…可愛い顔して」

手に持ったカメラで三人の寝顔を撮り、ポケットにしまう。

「ほら、起きなさい。
風邪ひくぞ〜」

三人を揺すると、夕兎が最初に起きる。

「ボス!!お帰りなさい」

「おぅ」

慧斗は寝返りをうち、夕兎を抱き枕にする。

「…えらい熟睡してるな。
…こいつ、たぶん無意識だろうな」

攸真は頬が緩みそうなのを堪えていた。

「…おかえり。
えらい、爆睡してるな…」

奏真も起きる。

三人でじぃ〜っと、慧斗の寝顔をみる。

「こんだけ爆睡してるの起こすのかわいそうだな…」

攸真の言葉に頷く奏真と夕兎だった。



< 28 / 250 >

この作品をシェア

pagetop