俺様ワガママ主人×めいど
* * *
「昨日は、本当にゴメンなさいっ‥!!」
そう言って、勢いよく頭を下げた。
奴の部屋を出て向かった先は、厨房だった。
そこには、メイドさんとシェフの人達、そして、蘭子さんがいた。
昨日、突然ここから逃げて、迷惑をかけた。
仕事途中で放り出すなんて、最低
なんて、言えばいいんだろ‥
蘭子さん、怒ってるよね‥、そう思うと、どうしても顔が上げられない。
呆れて、もう昨日みたいに笑いかけることさえしてくれないかもしれない
もしかして‥
すると
「美鈴ちゃん」
先に口を開いたのは蘭子さんだった。
彼女の強い口調が、頭の上から聞こえた。
それが怖くて、
「はい‥」
と、震えるような小さな声しかでなかった。
もしかして
――嫌われたかもしれない
どうしよう
嫌われたくない