俺様ワガママ主人×めいど
「痛ってっ!」
へっ‥‥?
奴の声が響いたとともにあたしの顎を持つ手は離れた。
何が、起こったの‥
わけが分からず上を見上げると
「いい加減にしてください、坊ちゃん」
「 ‥‥桐島、テメぇ‥‥ 」
厚い本を片手に、奴の後ろに立つ桐島さんの姿があった。
「お前、まだいたのかよ」
「‥‥ええ、ずっといましたよ。気づいていらっしゃらなかったかもしれませんけどね。だいじょうぶですか、美鈴様」
「え‥‥あ、はい」
心配そうに優しく差し出された手に、手を伸ばす