俺様ワガママ主人×めいど
視界がいつもより高く、支えられているとはいえ怖いもので
「やだって!降ろして、ねえっ」
それでも怖いとは言えず、怖いと思っているのを悟られないよう声は荒げるものの奴を叩く力がいつもより弱くなる。
なんでコイツに担がれなきゃなんないわけっ
てか……そんな力あるようには見えないんだけど
奴の余裕な表情に軽くイラっとした
「聞いてる?! いい加減降ろしてってばっ」
別に高所恐怖症とかってわけじゃないけど、妙に落ち着かない。
(これで落ち着ける人間なんているわけないと思うけど)
「ねぇっ…」
「なに、怖いわけ?」
「!」
やっと口を開いたかと思えば
奴はあたしの反応を見て、図星だ。とまた意地悪く笑った。