俺様ワガママ主人×めいど
――――――
「で、熱下がったわけ?」
「え、あ‥‥‥下がった。」
一瞬ドキっとした。
いや、気遣ってくれて‥のドキドキではなく、聞かれたくないことに触れられてのドキで
上手くごまかす自信がなかったから。
‥ここで“ある”なんて言ったら、‥‥‥‥、
ギシという音をたてベットから降り、
「てなわけで、お世話なりました。」
早口気味な口調で、頭を下げた。
「は?」
「おかげで熱も下がったし、感謝はしてる。でも、これ以上お世話になるわけにもいかないから‥」
「‥帰るってわけ」
「うん。」
「‥‥‥まあ、元気になったんならそれでいいけど。これからどうするわけ?」
「‥なんとかする。バイトとか、いろいろ‥‥。」
そう言うと彼はそれに対し口を開かず、少しの沈黙が部屋中に広がった。
そして、
「じゃあ、ガンバれよ」
なんて、昨日今日では一度も見たことないような笑顔で言ってきた。