俺様ワガママ主人×めいど
あいつから‥
あたしは閉じれた紙をゆっくりと開いた‥
そこには
“逃げんじゃねーぞ”
と、中心にでかでかと書かれたたった一文だけだった。
「‥‥‥‥」
しつこいなあ‥
口にはせずに、心の中で呟いていた。
「それではわたしはこれで」
「あ、ありがとうございます」
桐島さんは軽く頭を下げあたしに微笑む。
そしてドアに向かう。すると何を思ったのかふと足を止め立ち止まった。
「?」
疑問に思い桐島さんに目を向けると
「坊ちゃんは寝起きの悪い方です」
「はい?」
「長年坊ちゃんの傍におりますが、朝はホント厄介です。起こしにきたメイドに手を出したり、いくらお声を掛けても目を覚ましてくれなかったり、不機嫌オーラ丸だしだったりと、わたくし達も手をやいているんです。その分仕事も遅れますし」
確かに、すんなり起きてくれるカンジじゃないよね‥
てかなんで今‥そんな話‥‥?
「あの‥桐島さん」