俺様ワガママ主人×めいど
黒ずくめに追われ、もう駄目だ――と思った瞬間
急に横の部屋が開き、中に引っ張られた。
そして口を手で塞がれ、黒ずくめが去りやっと解放してもらえた。という状態
「危機一髪だったねー、もう大丈夫じゃない?」
男は軽い口調で、ドアの外を確認する
あたしはそんな彼をまじまじと見ていた。
誰、なんだろ‥‥
この家にいるってことは、奴の関係者なんだよね‥
「ん? なに見つめて。怖かったとか?‥‥」
「助けてくれてありがとうっ、てか‥誰?なんであたしを助けたの?」
あたしは彼の言葉を遮り、次々と質問を投げかけた。
すると
クスっ‥
男は口に笑みを浮かべ、小さく笑った。
そしてあたしに近寄り
「もと来た道を戻って、赤いドアの前にある階段を降りる。一階まで降りたらそこを左に曲がる。そうしたら出口は目の前だよ。」
「それって‥」
男はまたニッコリと笑い
「質問の答えは次会うときにね。――“美鈴チャン”」
その言葉を最後に背中をポンと押され、部屋の外に出されてしまった。