俺様ワガママ主人×めいど
* * *
「はー‥‥」
「‥‥‥‥」
「よくお似合いですよ、美鈴様」
げっそり顔のあたし。
意地悪な笑みを浮かべる奴。
ニコニコ顔の桐島さん。
「‥似合わない」
結局、着てしまった。
身に纏うカワイイメイド服。ジーっと見つめながら不満の言葉。
「それ着たら賃金五割増し、って言葉に乗ったのはお前だろうが」
「‥早く借金返したいから」
「じゃあ文句言うな」
「うるさいなあ!偉そうにっ」
「俺は偉いんだよ!」
「な‥‥っ!! その態度がムカつくのよっ!」
「お前こそ」
「なによっ!」
やっぱりコイツムカつくっ!!
ギー!と火花を散らすようにお互いを睨み合う。
互いに一歩も退かない。
すると、
「はいはい。そのへんにしてください、美鈴様、坊ちゃん。」
と、あたしの奴の間に入るやっぱり笑顔の桐島さん。