赤と黒の心理学

「なんだドリンクバーだけで良いのかい?遠慮することないのに。」
「いや、食いたいのはヤマヤマだが俺さっき食い放題行ったばっかでマジ腹いっぱいだから…。」
 ファミレスで京は溜め息をつきながらアイスティーを飲む。その間も中年男はポテトを食べながらじっと京を見ていた。
「いやーワシちょくちょくオカマバーで遊んだりするんよ。でも君ほど女っぽいオカマは初めて見るわ!あ、君名前は?」
「…京だ。」
「京ちゃんね。女装しててもやっぱり好きになるのは女の子なん?」
「まあな。俺の好きな子は超美人で頭も良いんだぜー♪」
「ほほう。男を好きになったりはする?」
「一応あるし、女の子になりきって付き合ったりもしたがダメだな。やっぱり男だってすぐバレるから長続きはしねーんだ。」
「そうなんか~。でも京ちゃんみたいな子オカマバーに連れてったらきっと可愛がってもらえるぞ。」
「へえ~、オカマバーは行ったことないけど面白そうだな。」
「面白いけどやっぱり皆男だってまるわかりだからな~。盛り上がって楽しむには良いけど、やっぱワシはホモじゃないし女としては見れんわ。」
「ふーん。」
 京は気が付くと中年男のペースに乗せられていたのだった。
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