赤と黒の心理学

式を狩る者

 ある日、京は妃美子と一緒に食べ放題の店に行き、お腹いっぱい食べてきた。もちろんこの日も黒ロリの女装である。
「あー食った食った。」
 妃美子と別れ、一人家へ向かっていると平凡な中年の男が話しかけて来た。
「あの、すみません。並林駅ってどこにあります?」
「ああ、並林駅ならそこをまっすぐ行くとありますよ。」
 京が道を教えても、中年男はまじまじと京を見る。
「あの…道わかります?」
「いや、それより君可愛いね。ちょっと遊ぼうよ。」
 またロリコン中年によるナンパである。うんざりした京はいつもの手段で追い払うことにした。
「あー悪いオッサン。俺こんなナリしてっけど男だから。」
「えっマジで!?」
「おうよ。」
 それでも中年男は去らずに京の顔を更にまじまじと見る。
「ほんと!?ほんとに男!?こんなに可愛いのに!?ちゃんとついてんのか!?」
「ああ、ついてるぜ。」
「ほんとか!?気に入った!!」
「は?」
「君みたいな子興味ある!ちょっとそこのファミレスで話そうよ!おごるから!」
「えっ!?おい、ちょっとオッサン!!」
 京は抵抗する間もなく、強引に近くのファミレスに連れ込まれてしまった。
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