【中】好きになりました、付き合ってください!!
少しして誰かが出てきた。


ボソッと何かを呟いて空を…いや、どこか遠くを見つめている女の子。




「……まりあ?」


俺は迷わず声をかけた。

何かよくわかんねぇけど、そうしないといけない気がした。




「りょう…すけくん?」


目を見開いて俺を見る彼女。


「おーお疲れ!!って…えぇ!?」


「な、何でいるの〜?」


急に泣き出したまりあ。


や、やっぱり……


「え…いたらまずかったか!?」


泣かせる理由なんて、それしか思い付かねぇし!!


なのに。


「違う〜うれじい〜」


「は?」


なんだそれ。

うれし泣き?

人騒がせな奴。


拍子抜けした俺は自然と顔が緩んで、なるべく優しく頭を撫でた。


「りょうずげぐん〜ずき〜」


元の顔が台なし。


コイツといたら、絶対飽きねぇだろうな。
< 22 / 244 >

この作品をシェア

pagetop