【中】好きになりました、付き合ってください!!
抱きしめていた腕を離して、ベンチに座る真里亜と少し距離を置いて立つ。


「亮佑くん?」


暑苦しいだけだった夏の夜も、いつの間にか涼しげな風を運んでくるようになった。




真里亜はふわふわ飛んでいきそうな奴だけど、だからって焦ってるわけではない。

俺のものだ!!って見せ付けてやりたいけど、ずっと隠していたい気もするし。


これから先、真里亜が泣くときも笑うときも…隣にいるのが俺でありますように。


まだまだ小せぇ俺だけど、君のために生きたいって本気で思ってる。




出会ったきっかけとか、一緒にいた時間は問題じゃねぇよな?


今、俺が心から願うのは君の幸せだけ。




「真里亜、俺と結婚してください」


月明かりに照らされた真里亜の顔が、いつもよりずっと大人に見えた。




それは、すごく……綺麗だった。
< 227 / 244 >

この作品をシェア

pagetop