【中】好きになりました、付き合ってください!!
「お腹減った〜」


「何か食う?何がいい?」


俺も文字書いて神経遣ったし、腹減った。

うまいもん食って、真里亜とちゃんと向き合おう。

そう決意したとき……


「亮佑…?」


女の声がした。

聞き覚えのある俺を呼ぶ声。




……んで…ここにいんだよっ。


久しぶりに見たソイツは少し痩せたように見えた。

また仕事で無理してんのか?




「……莉子」


「亮佑〜!!」


細い腕を俺に巻き付けて笑う姿は、何も変わってない。


「会いたかった〜!!」


つい最近までずっと見てた笑顔。

一番近くで聞いてた声。




すぐに振り払わなければいけなかった手を、突き放すことができなかった…。
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