【中】好きになりました、付き合ってください!!
シュッ


亮佑くんの放ったシュートは、リングに当たることもなく綺麗に吸い込まれた。


『キャーッ!!』


『亮佑〜!!』


すごい歓声…。

みんな亮佑くんのこと…?




「くそ亮佑、絶好調じゃねぇかよ!!」


亮佑くんとは違う色のゼッケンを付けた人が、頭をわしゃわしゃってした。


「うわ、駿さんやめてくださいよ!!」


抵抗する亮佑くんも、なんだか笑顔。




「亮佑くんは敵とも仲良しなのかな?」


ボソッと言ったあたしの言葉を、麗奈は聞き逃さなかった。


「真里亜…敵って言っても、あの人たちここのOBよ?つまり先輩の先輩」


「先輩!?何でいるの?」


「バスケ部OB戦の話聞いたことないの?定期的に試合してるじゃん」


そうなんだ…。


「だから人がいっぱいなんだね」


「だからってか、観客の目的はバスケじゃないよ?」


へ?

バスケ観に来てるんじゃないの?
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