ぼくとあたしの恋物語's
気がついたときから
ぼくはひとりだった。

いや。
ひとりだったってのは嘘だ。
周囲に人間は溢れていた。

でも。
ぼくに関係のある人間は誰一人いなかった。
そして。
ぼくの存在は空気と同じように扱われていた。


それがごく普通の世界だと思っていた。
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