【合鍵2】あたしたち、まだまだ前途多難
と同時に、バイト中のことが脳裏によみがえる。


よくチャイムを鳴らして塔也を起こしては、ものすごい不機嫌な顔してたくせに、なにが「最高じゃね?」よ。


このお調子者!


あんな不機嫌な顔、何度も見るのはマジでカンベン。



「絶対起こしに行かないからね!」


「まぁそう怒んなって」



塔也は、あの不機嫌な顔とは大違いのにっこり笑顔で。


ぷんぷんしてるあたしの目の前に、突然小さなかわいい箱を差し出した。


「はい、これ」


「……なに?これ」
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