蒼空へのシュート  ~先生への想い~

「じゃあ、ノートとプリント返すからな」


先生が名前を呼んでひとりひとり受け取りに行く。



「蒼衣、がんばってるなぁ」



ノートを渡される時先生からそう言われた。



『?』
今回は難しくて感想も少ししか書けなかったし、読み取りもできなかった。プリントだってできないところが多かったはずなのに…



そう思いながら、渡されたプリントを見直す。



やっぱり、バツばっかじゃん…



ノートも同じはず…赤ペンが目立つなー…ほら、ここも…




あれっ。



先生の字が目に飛び込んできた。






  蒼衣。蒼衣の声、聞こえました。
迷うこと、悩むことは大事なこと。でも、辛いよな。
悩んだことは自分にプラスになって戻ってくるはずだ。
お前の声いつでも聞くからな。     遼



…先生…ありがと。



それから先生とノートの交換をするようになった。


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