惚れたアイツにヤケドする?!



今から本気で恋したって


どうせすぐに棄ててしまう無駄なものなんだ。






「ごめん。」


スカートが短いとかなんとか説教くらいに職員室に向かった帰り


偶然、告白の場面に出くわしてしまった。


背が高く、金髪で耳にピアスを付けている男子は女子に申し訳なさそうに謝る。


女子は涙をこぼす。


申し訳ないと思うなら付き合っちゃえばいいのに。



そうすりゃ、その女子も喜ぶよ?



女子は泣きながら去って行った。


あ〜あ、もったいない事した。



「おいっ。」


男子はあたしを見ていた。


やべっ!気付かれた!!


べつに見学してたわけじゃないのに!



「お前が相笠めぐみ?」


あれ…、あたしって

そんなに名が知れてたんだっけ?


いやいや、職員室にさっきまで居て


いつも付けない名札を付けたからか。



「そうだけど?」


「俺、3年なんだけど…。」


「それが何?」


「敬語使えよ。」


さっきとは違う冷たい声。


「ムリ。」


「なんで?」


「あたし敬語使えないのっ。」


「はぁっ!?」



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