惚れたアイツにヤケドする?!
「ヒロと最近話してない…。」
「そのセリフ、前も聞いたし。」
「あのときは…違う。
今はヒロがキライだもん。」
「そのセリフは今日、50回聞いたし。」
食堂で落ち込むあたしに
ユキナはケータイをいじりながら平然と返す。
「でもまぁー
けっこう公認カップルにはなりつつあるよねー。」
「へっ?」
「あっ!!めぐぅ~!武田さんと付き合ってんだってぇ?」
他クラスの女子たちがあたしの肩を軽くたたく。
「いいなぁ~!イケメン捕まえるとか、さすがめぐじゃん!!」
「しかも、生徒会長だぜぇ~~??」
「マジ羨む~。」
彼女らはあたしに手を振って食堂を出て行った。
「ね?言ったっしょ?」
「マジだ・・・。」
あたし・・・なんか嬉しくなってきたっ・・・。
「マジか!!!」
「マジだしー。」
ヤバい!なんか頼もしい!!
「やけに今日は明るいな。」
ヒロと斎藤があたしの目の前に現れた。
「はっ!?いつもでしょ!あたしはオールスマイルだし!!」
「そっか。」
ヒロはどっか引っかかるような笑い方をした。
目の下にクマもある。
「ヒロ、寝不足?」
「あー…まぁ、学園祭が近いからな…。」
そっかぁ、もぅ学園祭の季節なんだ。