惚れたアイツにヤケドする?!
「ヒロは倒れないよ。」
なにこれ…
偏見でしかないこと言って
さっき自分が思っていた事と矛盾している。
「はぁ!?お前なに言って…」
「つか、別れても、あーだこーだ言われるんじゃない?」
ユキナが冷静な口調で言う。
「そりゃ何かしらは言われるだろ。
でも、それでも、こいつと付き合っているよりかはマシだろっ。」
「ちょい待て!どういうことだよ!」
睨むあたしに斎藤はひるむ。
「お前、最初からあたしに恨みがあって言っていたんじゃねーの?」
「いや…そういう事じゃ…
あっ、俺、バイトだった。
じゃあねぇ〜!」
斎藤はカバンを抱えそろそろと逃げていく。
「あっこらっ!
せめてドリンクバー払ってから帰れ!」
斎藤は聞く耳も持たずにファミレスを出てってしまった。
「ちっくしょー。
絶対、金回収してやる…。」
「燃えてるところ水を差すようなんだけどいぃー?」
ユキナはいつの間にかパフェを注文していて
スプーンでアイスをすくって食べた。
「別れたくないなら
めぐが変わればいいんじゃない?」