惚れたアイツにヤケドする?!



「ヒロは倒れないよ。」


なにこれ…

偏見でしかないこと言って


さっき自分が思っていた事と矛盾している。



「はぁ!?お前なに言って…」


「つか、別れても、あーだこーだ言われるんじゃない?」


ユキナが冷静な口調で言う。



「そりゃ何かしらは言われるだろ。


でも、それでも、こいつと付き合っているよりかはマシだろっ。」



「ちょい待て!どういうことだよ!」


睨むあたしに斎藤はひるむ。



「お前、最初からあたしに恨みがあって言っていたんじゃねーの?」


「いや…そういう事じゃ…


あっ、俺、バイトだった。

じゃあねぇ〜!」


斎藤はカバンを抱えそろそろと逃げていく。



「あっこらっ!


せめてドリンクバー払ってから帰れ!」



斎藤は聞く耳も持たずにファミレスを出てってしまった。


「ちっくしょー。


絶対、金回収してやる…。」



「燃えてるところ水を差すようなんだけどいぃー?」

ユキナはいつの間にかパフェを注文していて


スプーンでアイスをすくって食べた。



「別れたくないなら


めぐが変わればいいんじゃない?」



< 40 / 58 >

この作品をシェア

pagetop