惚れたアイツにヤケドする?!
そして
何日か試行錯誤の結果。
「ヒロ!どうよこれっ!」
昼休み、あたしはヒロの前に現れてみた。
「どうって…声聞かなきゃだけだか分かんなかった。」
ヒロは戸惑いを隠せないようだ。
なんせあたしは変わったんだから!
スカートは太ももの真ん中くらいの長さにもどして
ピアスやネックレスなどの小物は全部取った。
爪はストーンを取ってナチュラルな薄い桃色のマニキュアを塗って
化粧はギャルメイクからナチュラルに変えた。
「どうしたの?急に。」
「ヒロがあたしのせいで被害を受けないため。」
「そっかぁ…。」
ちゃんと聞いてないでしょ。
ヒロの目線は宙を舞っていた。
「心配しなくても俺は平気だよ。」
そう弱々しく笑う。
「じゃあ、俺、行くね。」
彼はそう言って
あたしに背を向けた。
なんだよ、
“ありがとう”とか“可愛いね”
とか言ってくれたっていいじゃん。
まぁ…今のヒロはそれどころじゃないよね。
「へっ!?相笠!?」
振り向くとヒロとは大違いの笑顔のまっつんがいた。