惚れたアイツにヤケドする?!
「あたしのこと惚れた?」
ふとヒロがいつもの睡眠を取る前の時間の電話に
聞かれる前に聞いてみた。
ヒロは迷いもなく答えた。
「惚れた。」
うっしゃあ~~~!!!
「お前は?」
「惚れた惚れた!」
って、何ポロッと言ってるの!?
「何これ…二人とも相手に惚れたってこと?」
「あー…そうだね。」
これって普通だったら両想いって言うんだろうけど。
そして、ヒロはいつもより低い声で言う。
「俺…いつから惚れてたか分かんないんだけど…。」
"うーん"とヒロは考えこむ。
「お前はいつだか分かる?」
「えっ…えーと…元カノ事件のとき?
でも、その前から好きだったかもしれない…。」
ヒロは照れくさそうに笑う。
「記憶ってあやふやだよなぁ。」
まーね、ってことは…
「あたしの勝ちってことで♪」
「なんで!?」
「あたしはなんとなくだけど、いつから好きになったか覚えてる。
でも、ヒロは覚えてない。だから、あたしの勝ち。」
「でも、お前はいつから好きになったか知ってて
今まで告知しなかったよな?」
ぎくっ。形勢逆転。