惚れたアイツにヤケドする?!


「さて、行くか!」


ヒロはあたしに顔を見せず


少し強引にあたしの手を引っ張った。


「おっおう!」


ちょっとよろめく。



ヒロの体温を感じられる事がとっても嬉しい。






でも、のろけてた先に、食堂は閉まっていた。



「まぁ…卒業式だもんな…。」



ヒロの声に余韻が残る。



そんながっかりした声で言うとあたしまで切なくなってくるよ。


「帰るか…。」


あたしはうなずく。




≪もし相手に惚れたら負けで


相手に俺が卒業するまで


食堂の昼飯をおごる!≫



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