惚れたアイツにヤケドする?!
しょうがない…か。
「あら、どうしたの?」
裏の校門から出ようと
食堂の裏口に回ると食堂のおばさんが出てきた。
「あの…卒業する前に学食食べたかったのですが…。」
ヒロは最後の頼みのように困った顔でおばさんに話す。
「あら、そうなの!?嬉しいわね。
少し時間いただければミニカツ丼なら用意出来るわよ。」
きた!!
「はい!それでいいのでお願いします!!」
あたしは勢いよく頭を下げると
おばさんはほほ笑んで食堂の中に入らせてくれた。
いつも賑やかで騒がしい食堂は
静かであたしとヒロの存在を強調させる。
沈黙を保っていたところに
おばさんはホカホカのミニカツ丼を用意してくれた。