Clean
俺は悲しげに笑いながら花束を交差点に置いて視線を学校に戻した。



「生きてたら俺と同じなのに…。」



一粒の涙が頬を伝った。



5月の風は((泣かないで))と言うように靖の頬を撫でる。



俺は…いつも慰められてばかりか。



何一つしてやれなかった。



交差点…。



妹は此処で死んだ。



俺が…殺した。

殺してしまった。


俺が。


俺が。


俺が――。
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