最後の恋

病名

病院に運ばれた私に

誠一郎さんは付き添って

いてくれた。

出血は収まったが検査が

始まった。

そのまま入院する事になった。

「すみません。」

「いいんだ。今日は付き添う。

明日検査の結果

一緒に聞こう。

ご両親に知らせないと・・。」

「いいです。継母しか家に

いませんから。」

「継母って・・。

兄さんと同じなのかい?」

「私の本当の母は幼い時に

なくなり、直ぐに継母が

やってきました。

折り合いは悪く、

高校卒業してから

1度も連絡は取っていません。

しかも、父が亡くなった事も

教えては貰えずに

今は音信不通です。」

「そうだったのか。

ごめん。変な事聞いて。」

と誠一郎さんの目に

涙が浮かべていた。
< 53 / 113 >

この作品をシェア

pagetop