君ニ恋スル
『舜…
私のこと好きだったの?』
驚きで涙が止まった。
「そうだよ。悪いか?
俺はガキのころお前に会ったときから惚れてたんだよ」
うそっ!
私たち、両思いだったんだ。
『舜…
顔真っ赤だよ?』
舜の顔は今まで見たことないくらい真っ赤だった。
「うるせー。みんじゃねえよ」
そういって私の肩に顔を埋めた舜。
髪の間から見える赤い耳が可愛くて。
その大きい背中に手をまわした。
━━━━…
いつもと同じ帰り道。
いつもと違うのは2人の手が繋がってるってこと。
10年のときをかけて不器用な2人の思いが一つになった。