milk-ミルク-



―――――――


「渉?」


「あ?」



帰り。
部室から出た俺たちは、日和と磯比奈を待つためクラブハウスの外で座り込んでいた。




「……明後日、どうする?」


「なにが」





知るかそんなん。


「なにがって、お前なあ……」


「……わかってるよ、明後日だろ?明後日」





そんなこと言われたって、俺に何ができる?


『やめろ』

って、


そう言うのか?



『いくな』

って、


言うのか?




「渉、お前……」


「……なんて言えばいいんだよ」





だって俺は、日和に

好きって、



お前のことが好きだって




何にも言ってないのに。

そんな俺が




日和を止める必要があんのか?
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