milk-ミルク-
カラフルな落書きの中に
『野球部』
と小さく書いてあるのを見つけた。
今もここは野球部の部室だが、もうこの学校は3年以上も野球部を廃部、という形で野球部を解散していた。
そして再び野球部は結成され、俺と颯人は野球部へと入った。
元々経験者だった颯人は即野球部へと入ったが、
俺はもう野球なんて全く興味なし。
適当に入ってサボって帰る予定の高校生活が、颯人の誘いによって野球で洗脳された。
でも、
『お前、一緒にやらねえ?』
ニヤリと笑った口元に、軽い怒りを覚え、
颯人の差し伸ばされた手を思い切りパチンと叩き、
『やってやる』
と自分の意地を見せてしまったからなのだけれど。