milk-ミルク-



「なあにい―――?」


いきなり叫びだした颯人に、俺と屋橋は引く。


「なんだよいきなり」




すると、颯人は俺の手を引っ張って


「ちょっと……」



部室の外へ。


「渉…!!」


「はあ…」




「明日、明日、みんなでどっか遊びに行くって!!」



…………忘れてた…


「…どーせアイツのことだから、呼び出しの方に行くだろうよ」




「…………」


颯人は口をポカンとして



「颯人?」


「遊びに行くの、ナシにしよう、渉のために」




俺のために?
< 186 / 387 >

この作品をシェア

pagetop