milk-ミルク-
「渉真くん、かわいいっ!!」
俺がジャンプするのを笑いながら、キャーキャー言っているバカどもにはついていけない。
なんでかわいいか。
ジャンプしたらかわいいのか。
なんでジャンプするだけの行動がかわいいのか。
不思議でしょうがない……
「ほらね、かわいい!!」
颯人も俺に向かって言った。
「うっさい!!」
叫ぶとよりキャーキャー言われて、
(もうイヤ……疲れる)
「はあ……」
「なあに、どしたの?渉らしくないよー?」
「お前の性だよ、コノヤロっ!!!」
「あー、怒らないでよー」
颯人はファン等にナイスなスマイルで手を振り、「さてと…」と言いながら自分のグローブをはめた。