milk-ミルク-
「…日和?」
『一番がよかった』
って?
回らない頭を懸命に回らせる。
「渉真、好きだよ」
少しだけ声が震えていた。
耳を疑うわ。
日和から出た言葉は俺に電気を走らせる。
「ずーっと前から」
うん、
俺も一緒。
「……好きだったよ」
目が滲む。
雨音が響く。
小さく揺れる日和の肩を、精一杯抱きしめた。
「渉真冷たい……」
「…ごめん」
制服のカッターシャツはびしょ濡れで、中に着ているTシャツの文字が見えるほど。
「…誰か見てるんじゃない?」
「さあ………なっ!?」