milk-ミルク-
――――――
昼休み。
チャイムとほぼ同時に聞こえるのは
「夏祭り、どうする?」
の声。
「やっぱみんな考えてんだね」
俺の席に来た颯人が言った。
「そりゃそーだろ、特に男子は」
相手がいないと夏祭りに行ったって楽しみがない。
「こーゆう時に彼女がいれば……」
そんな声が飛び交う中、ある奴が囁く。
「中井と泉谷はもう誘われてるんだろうな」
「うらやましい……」
「でも断ってんだろ?」
ざわついてきたクラス。