milk-ミルク-
そのあと、ノックを受け、素振り、トス練習を次々にこなし、今日の部活は終わった。


部室に戻り、制服に着替え、鞄を持って





さあ、帰宅っっ!!!!


「渉ー♪帰りましょー」



ドスッと鈍い音がして、颯人が俺の頭にスポーツバックを乗せた。


「ちくしょう……」



そんな言葉は頭上の颯人には聞こえてなどいない。

「渉、なんか飲まねえ?
俺のど乾いたー」


自販機に向かって歩き出した颯人を、俺は追いかけた。



「颯人、おごれ」

「いいよー」


(心広っっ!!)



つくづくいい奴なんだけどなあ…

「渉、牛乳?牛乳?それとも牛乳?」

「選択肢は3つか…」

「うん♪」

「じゃあ2番目の牛乳で!!」

「はい!!」

「ちょっと待てっ!!
ノリツッコミ……なのに……」
< 26 / 387 >

この作品をシェア

pagetop