NAO
息を切らしながら走った。目からは涙が零れ落ちるー…。
病院に着いたあたしは、受付で父親の場所を聞いた。
場所が分かると走って向かった。
父さん…父さん…と何度も心で呼びかけながらー…。
あたしは1つの病室の前に着いた。
ーーガラッ!
勢いよく扉を開けると一歩一歩、中に入った。
一番左奥の窓側。そこに眠っている父さん。
あたしはジッと見ていた。
そんな時ーー。
「愛ちゃん!」
名前を呼ばれて振り向くと、後ろに立っていたのはー…。