NAO



 ーーガシャンッ!と耳に響く音ー…。



 「次、左耳開けるね。」



 そう言った瞬間…ガシャンッとまた耳に響いた。



 「愛ちゃん、終わったよ。」



 笑って鏡を渡す古賀さん。あたしは鏡を受け取って見るとー…。



 「あっ…ナオと色違いのピアスだ…」



 鏡を見ながら呟いた。



 「愛ちゃん、似合うね。可愛いよ。」



 古賀さんはそう言ってくれた。何だか嬉しくなった。色違いのピアス。


 離れていても…ナオが隣にいるような感じ。


 このピアスをナオに見せたい。あたしの気持ちが分かったのかな…古賀さんが。


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