NAO
病院を出たあたしは、精気をなくしたようにフラフラと家に向かった。
ナオが…あたしに…会いたくない…。
ウソだよ…そんなのウソだよ!
頭で分かっていても…気持ちはついていけない。
零れそうになる涙を必死にこらえたー…。
家に着いたあたしは部屋に入ると、ペタンと床に座った。
ナオに渡すはずだった…クリスマスプレゼントを抱えてーー。
おばさんから、言われた言葉がグルグルと頭を駆け巡る。
ナオが会いたくない…新しい人を見つけて…。
新しい人?ナオ以外と付き合うなんて考えられない。
あたしにはナオしかいないーー。