NAO
「母さん、本当の事を教えてくれない?」
「直樹…分かったわ。」
そう言って、1つため息を吐いて答えた。
「愛ちゃんね…今…九州にいるの。」
母さんの言葉に俺は耳を疑ったーー。
「きゅっ九州?何でそんな所に…」
母さんの言葉を信じれなかった俺はもう一度聞いた。
「何か…あっちで、看護士の勉強をするみたいよ。」
「看護士?」
「えぇ。一人前になって…帰って来ると言っていたわ。」
「何で…九州なんだ!こっちにだって学校があるだろ!」
俺はギュッと毛布を握りながら叫んだ。当然、周りは“何事だ!”と驚いて見る。