NAO



 「愛ちゃんのバックから…赤い日記帳が出てきたの。そこに…しおりのように…挟んでいた…黄色いカード…」



 俺は話を聞くと言ったのに…どこか…上の空でいる。


 だから…気づかなかった…黄色いカードの意味をー…。



 「黄色いカード…何の事か分かる?」



 そう聞いてくる古賀さん。黄色いカードの事なんて、分かるワケない。


 今の俺に考えるなんて出来ないーー。


 何も答えない俺に古賀さんは…。



 「黄色いカードにね…天使の絵が書いてあるの。その上には…臓器…提供…意思表示…と書かれたカード。」



 ーーえ…臓器提供…愛が…カードを?そんなバカな!


 そう思った時…体を起こしてドアを開けたー…。


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