NAO
前に進もうと決めたのに…立ち直っていない自分に気づいた。
写真を握る手に力が入る。部屋には重い空気ーー。
「あい…もっと早く産まれたかった。早く産まれていたら、お姉ちゃんといっぱい遊べたもん。」
愛ちゃんの顔は…母親である古賀さんを見ている。
愛ちゃんの言葉は…大人の俺達には衝撃な言葉。
写真でしか知らない姉なのにこの子なりに…ツライものかもしれない。
それでも…小さな体で、愛の事を聞く姿。
自分の弱さを感じたーー。
俺は愛ちゃんの頭を撫でながら…。