NAO



 「愛ちゃんが…高校生になったら教えるよ。」


 「こうこうせい?」


 「そう…キミが高校生になったらね。」



 クスッと笑って俺は答えた。


 愛ちゃんは難しい顔をしているーー。


 ごめん…もう少し…俺に時間を下さい。


 キミが高校生になる頃まで…。


 それまでに…強くなるからー…。


 今はまだ…俺の中に閉まっておきたい。


 そんな俺の想いも知らないキミはーー。



 「分かった。じゃゆびきり!」



 そう言って小さな小指を出してきた。


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